「夏まけと漢方薬」夏バテにオススメの漢方薬は?

 

今年の七月の初めは冷夏で体は楽だけれども、稲もなかなか成長せず、
他の農作物も大丈夫かと心配になるような気候でしたね。
さすがに大暑(今年は7月23日)も近くなりますと気温も上がってまいりまして、
さらに梅雨が明けると、一気に猛暑となりました。

 

ここ一週間で“夏まけ”の方が増えました。

“夏まけ”の症状は、主に全身のだるさから始まります。
そして食欲がなくなったり、下痢したりして、衰弱して痩せてきます。
一般に“夏バテ”、“夏やせ”、“暑気あたり”などとも呼ばれています。

また最近ではエアコンが普及しているため、冷房による冷えや、
屋外との温度差から自律神経の乱れからくる全身のだるさや疲れなどを訴える

いわゆる“冷房病”という症状が現れ、

現代の“夏まけ”(“夏やせ”、“夏バテ”、“暑気あたり”)はこの冷房による害も考慮しなければなりません。

 

漢方薬では
「藿(かっ)香(こう)正気散(しょうきさん)」
「清暑(せいしょ)益(えっ)気(き)湯(とう)」
「補中(ほちゅう)益(えっ)気(き)湯(とう)」
「人参(にんじん)湯(とう)」
などいずれも胃腸を整える作用のある処方をよく使います。

7月から猛暑だった昨年は、「藿香正気散」は多くの店で売り切れになったそうです。

 

夏バテにオススメの漢方薬の内容

藿香正気散(かっこうしょうきさん) 

白朮(ビャクジュツ)
半夏(ハンゲ)
茯苓(ブクリョウ)
厚朴(コウボク)
陳皮(チンピ)
桔梗(キキョウ)
白芷(ビャクシ)
蘇葉(ソヨウ)
藿香(カッコウ)
大腹皮(ダイフクヒ)
大棗(タイソウ)
生姜(シュキョウ)
甘草(カンゾウ)

清暑益気湯(せいしょえっきとう)

人参(ニンジン)
白朮(ビャクジュツ)
麦門冬(バクモンドウ)
当帰(トウキ)
黄耆(オウギ)
五味子(ゴミシ)
陳皮(チンピ)
黄柏(オウバク)

補中益気湯(ほちゅうえっきとう)

黄耆(オウギ)
人参(ニンジン)
白朮(ビャクジュツ)
当帰(トウキ)
陳皮(チンピ)
生姜(ショウキョウ)
大棗(タイソウ)
柴胡(サイコ)
甘草(カンゾウ)
升麻(ショウマ)

人参湯(にんじんとう)

人参(ニンジン)
甘草(カンゾウ)
白朮(ビャクジュツ)
乾姜(カンキョウ)